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彷徨える市井の人。1974年生まれ。都下在住。
高市早苗は、日本初の女性首相というよりも「バブル世代がプライムミニスターになったという点に注目したい」といったのは彼女と同世代の菊地成孔。なるほど、そういう視点で見ると、腑に落ちることが多い。
トランプの横で大いにはしゃいでいたのは、お立ち台で踊っていた頃の名残。
「働いて、働いて」の発言は、「24時間戦えますか?」の発想から。
おまけに、変な期待感に突き動かされた異常なまでの株高。
大規模な財政出動も、青春時代の泡銭感覚からきているのかも?
彼女をジェンダーの観点、保守派の側面で云々することに世の中忙しいようだけど、なるほど、あのイケイケ感は、たんなる政治的パフォーマンスというわけでもなく、バブル世代ゆえの「恒常的な躁状態」とする説は、高市評としてもっとも支持できるものではないか。
私自身は、バブルのある種の恩恵を直にこうむった世代ではなく(ここでいう世代は、大した社会的地位もなく遊びまくっていた当時の20代)、あの頃まだ子供だった。熱を帯びたギラギラとした時代の空気を肌で感じながら、浮かれた大人たちを冷めた目で見ていた記憶がある。そしていまも、どこかそれに似た心境にある。
パリのシャルル・ド・ゴール空港第1ターミナル。アヴァンギャルドな円筒形の建物の中心部には奇想天外なガラスチューブ状のエスカレーターがわたされ各階を結んでいる。
SFのセットのなかにいるようで気持ちは上がるが、YMOファンにとっては鋤田正義が撮ったトランス・アトランティック・ツアーのオフショット写真でもおなじみの場所。今年発売されたブルーレイにも使われている「聖地」。ここをあの3人が通ったんだと思うだけで胸熱の体験であった。
写真集『YELLOW MAGIC ORCHESTRA x SUKITA』で見つけた一枚。細野さんと教授、後ろには矢野さん?あまりに若々しくて、その場にいたわけでもないけど感傷的になる。異国を巡るツアーでの新鮮な経験、YMOが社会現象となる直前の、未来がまだ決定づけられていない感じが伝わってくる。
同時に、異なる方向に伸びては交錯するエスカレーターが、メンバーやスタッフそれぞれの将来の軌跡を示しているようでもある。
エスカレーターも空港も通過点。ある時は同じ場所を目指し、またある時は違うところに旅立っていく。いろんなイメージがわくのも写真の楽しみ方のひとつだ。
今日10月9日はジョン・レノンの誕生日。生きていれば85歳だ。
盟友ポール・マッカートニーもいまや83歳の立派なおじいさん。ジョンがどんな年の取り方をしたかを想像するのも一興だろう。40で鬼籍に入ったのは、やはり早過ぎた。
そんなジョンとポールを写した大好きな写真。撮ったのはポールの妻だったリンダ・マッカートニー。音楽史に残るアーティストも、こうして見ると純粋な音楽好きの青年。リンダは親しく心の通った近しいひとの愛おしい表情を撮るのに長けたフォトグラファーだ。
オノ・ヨーコとの子供であるショーンもバースデーを迎えたことになる。親子そろっておめでとうございます。愛ある誕生日を。






